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家族が過労で亡くなった場合、相続放棄をしてしまっても良い?

2026 1/13
労働問題 労働災害の問題(過労死・過労自殺・過労うつ等)
2026年1月13日
弁護士栄田国良(神奈川県弁護士会所属)

 家族が過労で亡くなった場合、借金等があるときは、相続放棄をしてしまっても良いのでしょうか?結論としては、相続するか否かの判断は、慎重に行うべきです。

 ご家族が働き過ぎで亡くなった場合、相続が開始します。

 相続の方法には、3つあります。

 1つは、単純相続といって、亡くなった方のプラスの財産(預貯金や不動産等)も、マイナスの財産(借金や損害賠償債務等)もすべて相続する方法です。

 2つ目は、限定承認といって、プラスの財産の範囲で、マイナスの財産も相続する方法です。

 3つ目は、相続放棄といって、プラスの財産も、マイナスの財産も相続しない方法です。

 ご家族が亡くなった場合、ご家族が多額の借金をしていることがあります。働き過ぎによるストレスや、発病した精神疾患の影響で浪費していることもいます。

 また、ご家族が自死された場合には、ご家族が賃貸人(不動産会社)や鉄道会社から損害賠償請求されることもあります。

 借金や損害賠償義務は、マイナスの財産にあたります。仮に支払う必要があるとしても、相続放棄をすれば、ご遺族は、支払義務を相続しません。

 ですが、働き過ぎでご家族が亡くなった場合、遺産の中には、会社に対する損害賠償請求権等のプラスの財産が存在する可能性があります。相続放棄をしてしまうと、会社に対する損害賠償請求の権利等も相続できなくなります。

 どのような相続をするかは、原則として、相続が始まったのを知ってから、3か月以内に、判断する必要があります(熟慮期間といいます。)。

 ですが、熟慮期間は、家庭裁判所で手続をすることで、必要に応じて、伸ばしてもらうことができます。

 働き過ぎでご家族が亡くなった場合、会社に対する損害賠償請求権等も存在するかは、3か月以内では判断できないことが多いです(労働実態としては労災認定を得られて、会社に対して損害賠償請求できるほどだとしても、それを証明できるだけの証拠があるかは、確認が必要です。)。

 結論としては、ご家族が過労で亡くなった場合で、借金等のマイナスの財産がある場合も、熟慮期間を伸ばす等して、プラスの財産とマイナスの財産をきちんと確認して対応することが必要です。

 ご家族が過労でお亡くなりになられたら、弁護士にご相談ください。

 当事務所もご相談をお受けしています。

    労働問題 労働災害の問題(過労死・過労自殺・過労うつ等)
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