東京地裁昭和62年3月27日判決は、エレベーター据付工事中の死亡事故について、損害賠償請求が認められた事例です。
被災者は、エレベーター据付工事に従事していました。被災者は、据付工事を終了し、片づけを始めようとしてチェーンブロックを取りに二階に上がり、二階床上に置いてあったチェーンブロックを、二階階段回り開口部の床端に運び、その位置でチェーンブロックの滑車部分を先に、チェーン部分を手繰りながら一階へ下ろしていた際、何らかの作用でチェーン部分に引っ張り力が生じ、これに引きずられ、開口部から墜落し、亡くなりました。
工事現場の床面は、一階床部分と二階階段周り開口部の床部分とで、4.8メートルの高低差がありました。また、当該開口部には、囲い、手摺り、覆い等の墜落防止措置が講じられていませんでした。
本件では、囲い、手摺り、覆い等の墜落防止に必要な措置が講じられていなかったことから、(一部の)被告らの責任が認められました(被告とされた会社が複数ありました。)。
なお、被災者の過失(過失相殺)も認められています。
墜落防止措置としてだけではなく、巻き込み事故等でも、囲い等の防止措置等の必要な措置の有無が問題となります。
【労災】製麺機への巻き込み事故の損害賠償請求が認められた事例・令和2年8月31日旭川地方裁判所判決労働判例1247号71頁や、【労災】機械のローラーへの巻き込まれ事故の損害賠償請求が認められた事例・令和3年11月18日札幌地方裁判所判決もご覧ください。
